種類 |
発行又は発表の年月 |
著書、学術論文、作品等の名称 |
発行又は発表雑誌等又は発表学会等の名称 |
該当頁 |
概要 |
著書(単著) | 2003年3月 | The Pragmatics of Negation: Its Functions in Narrative | ひつじ書房 | 449p |
言語学ではこれまで形態論、統語論、意味論などの見地から否定の研究が活発に行われてきた。本書はこの否定文を最近注目されている「語用論」と「談話分析」の視点から分析を試みたものである。談話の中で否定文が果たす機能を「否認機能」、「対比機能」、「評価機能」、「対人関係機能」の4つに絞り、実際の発話をデータとして分析した実証的な研究である。最終的には、その中で「対比機能」が否定文の中核的機能であると結論付けた。また、人が否定文を使用する際には、それに対応する肯定文の内容が何らかの形で「期待」されている文脈が必要である、という語用論的な原則が存在することを明らかにした。 |
著書(共著) | 2010年6月 | 否定と言語理論
| 開拓社 | 378-97 |
本書は、言語における否定現象の研究者20名の論文を集めたアンソロジーで、現時点での否定研究の最前線を示す。否定とその関連現象は、人間の言語と認知に深く関わり、それらの構造と機能およびそのインターフェイスの解明に不可欠な基礎をなす。本書では現代言語学の観点から統語論・意味論・語用論・史的研究における最新の研究成果を提供する。それぞれの領域における論考は、トピックとアプローチの両面において多彩であるが、広範な領域からの知見をもとに、否定の全体像を明らかにし、さまざまな研究領域やアプローチの相互理解と将来の発展の可能性を探る。 |
学術論文(単著) | 1988年5月 | 「対話教材をどう扱うか」(特集)高校の授業の中でー4つの活用法 | 現代英語教育5月号 | 10~11 |
教科書に出てくる対話教材をどう扱うかという特集記事の一つとして、高等学校の現場で実際の授業の中で著者が実践している4つの活用法を紹介している。 |
学術論文(単著) | 1988年12月 | Deixis in English: a Preliminary Survey | 拓殖大学語学研究56 | 23~46 |
英語の直示表現を、アメリカの幼児用番組をデータとして、実例を示しながら、FillmoreやLevinsonを参考にして解説した論文である。 |
学術論文(単著) | 1990年1月 | Making More Sense of the Past Tense Modals in English | 拓殖大学語学研究60 | 61~71 |
英語の法助動詞の過去形の使用をより体系的に示した。Tentative Useや Direction of Fitなどの考えを取り入れ、日本人英語学習者のデータも紹介した。 |
学術論文(単著) | 1991年3月 | A Comparison among Three Approaches to Discourse Analysis | 拓殖大学語学研究66 | 1~19 |
談話分析の方法論として代表的な3つの方法を比較検討した。具体的には、グライス流語用論、発話行為論とエスノメソドロジーの3つである。 |
学術論文(単著) | 1993年9月 | English Loanwords and Lexical Pairs in Japanese: the Case of Color Terms | 拓殖大学語学研究73 | 11~37 |
日本語への英語からの借入語として、色彩語を取り上げ、本来の日本語と借入語としての英語で二つ一組をなす語彙ペアに注目して分析した。
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学術論文(単著) | 1994年7月 | On Defining Pragmatics | 拓殖大学論集210 | 75~93 |
語用論という比較的新しい言語学の分野をどう定義するかを、多くの研究者の試みから、数個のキーワードを抽出し、最後に自分なりの定義を試みた。 |
学術論文(単著) | 1994年12月 | On the Pragmatics of Negation | 拓殖大学研究年報25 | 45~71 |
否定発話にまつわる語用論的な側面を、有標理論、ポリアナ仮説、図と地、前提性、心理言語学の見地、会話の含意などから総合的に論じた。 |
学術論文(単著) | 1995年3月 | Conversational Implicature and Two Pragmatic Principles | 拓殖大学語学研究78 | 1~13 |
会話の含意を算定するには、
従来より言われていた協調の原則だけでなく、ポライトネスの原則も考慮に入れないとその全体像はつかめないことを論じた。 |
学術論文(単著) | 1995年12月 | On the Structure of Oral Narratives | 拓殖大学語学研究80 | 1~82 |
Lobovの英語の口述ナラティブの分析を参考に、日本語の口述ナラティブの構造を分析した。概ね英語の構造と同様な構造が日本語でも見られた。 |
学術論文(単著) | 1996年6月 | The Pragmatics of Past-tense Modals in English: the Case of COULD | International Journal of Pragmatics 11 | 18~28 |
英語の法助動詞COULD(過去形)の使用を、その機能面から調べた。話者同志の関係、面子、ポライトネスなどの語用論的な要素が大きく関わることが分かった。 |
学術論文(単著) | 1996年12月 | A Longitudinal Study on the Use of the Definite Article by Japanese Learners of English | 拓殖大学論集222 | 113~144 |
中級日本人英語学習の自由作文をデータに、定冠詞の習得の過程を時間の経過と共に縦断的に調査した。 |
学術論文(単著) | 1998年9月 | The Pragmatics of Negation: the Contrastive Function | 拓殖大学語学研究88 | 1~37 |
談話中に使用された否定発話を、対比機能という主要な観点から、語用論的に分析した。 |
学術論文(単著) | 2001年12月 | The Evaluative Function of Negative Utterances in Narratives (Part One) | 拓殖大学語学研究98 | 1~30 |
物語文の中で使用された否定発話の評価機能について、その分類を中心に、新たな見地を紹介した論文の第1部である。 |
学術論文(単著) | 2002年4月 | 前景としての否定文:物語本筋否定 | International Journal of Pragmatics 16 | 21~31 |
日本語の物語文の中で使用された否定発話の評価機能について、特に物語の前景として物語本筋の否定の例を取り上げ、論じた。 |
学術論文(単著) | 2002年6月 | The Pragmatics of Negation in Narrative: Storyline and Interactional Functions | Sophia Linguistica 49 | 65~98 |
日本語の物語文の中で使用された否定発話の評価機能について、特に物語の本筋と相互作用機能に注目して、実例を分析した。 |
学術論文(単著) | 2002年9月 | The Evaluative Function of Negative Utterances in Narratives(Part Two) | 拓殖大学語学研究100 | 55~87 |
物語文の中で使用された否定発話の評価機能について、その分類を中心に、新たな見地を紹介した論文の第2部である。 |
学術論文(単著) | 2004年2月 | イギリスのフォリー建築 | 拓殖大学言語文化研究所 | 129-68 |
日本ではこれまであまり紹介されていないが、18世紀を中心にイギリスで流行したフォリー建築について、著者人が見た実例を挙げながら、その背景を探った。 |
学術論文(単著) | 2004年12月 | メタ言語否定の談話分析 | 拓殖大学語学研究107 | 45-69 |
従来からメタ言語否定については、多方面から研究がおこなわれてきたが、本稿では実際に使用されたメタ言語否定に注目し、談話の中でどんな働きをしているかを調べた。 |
学術論文(単著) | 2007年3月 | 語用論から見た否定の世界:談話機能の視点から | 拓殖大学語学研究114 | 37-58 |
英語の映画のスクリプトから実例を挙げながら、否定表現が実際どのように使用され、またどんな機能を果たしているかを詳細に論じた。 |
学術論文(単著) | 2009年3月 | Making More Sense of Antonymy in English | 拓殖大学語学研究120 | 43-79 |
意味論の中での従来の反義語の扱いを、3分類に即して、詳細に概観した。最後に、第4の分類として文化的反義語と談話の視点からの分析の必要性を説いた。 |
学術論文(単著) | 2010年3月 | 否定表現の諸相:小説をデータとして | 拓殖大学語学研究122 | 51-78 |
日本語の小説をデータとして、談話分析の手法を用いて、使用されている否定表現の談話上での機能を調査した。 |
学術論文(単著) | 2013年3月 | 否定表現の談話分析:歌詞をデータとして | 拓殖大学 語学研究128 | 13-47 |
日本語の歌詞をデータとして、談話分析の手法を用いて、使用されている否定表現の談話上での機能を多角的な視点から調査した。 |
学術論文(単著) | 2015年12月 | 文化的反義語の試案:第4のカテゴリーとして | 拓殖大学語学研究133 | 149-172 |
反義語は、従来3分類して論じられるのが一般的である。本論では、新たに第4のカテゴリーとして文化的反義語を提案する。これは文化により変化する反義語で、この研究の教育的価値や応用分野にも言及する。 |
学術論文(単著) | 2018年2月 | 文化的反義語―英語の実例集― | 拓殖大学語学研究137 | 251-287 |
本稿では、著者がこれまで集めてきた英語の文化的反義語の実例を紹介した。まず第2節では、文化的反義語を定義し、これまでの研究で指摘されてきた代表例を確認した。以上を踏まえて、第3節では、著者が集めた文化的反義語の実例を日常生活、一般社会、文化の3つの分野別に整理し、適宜解説を加えた。 |
学術論文(単著) | 2019年3月 | 文化的反義語の試案―日本語の実例― | 拓殖大学語学研究140 | 237-267 |
著者自身が収集してきた日本語の文化的反義語の実例をまとめて紹介し、詳細に論じた。第2節では、文化的反義語を定義し、これまでの研究で指摘されてきた代表例を提示した。その上で、第3節では、著者が集めた文化的反義語の実例を日常生活、一般社会、文化の3つの分野別に整理し、適宜解説を加えた。 |
学術論文(単著) | 2020年3月 | 文化的反義語―日本人学生への調査より― | 拓殖大学語学研究142 | 231-257 |
本稿では、大学生が日本語でどのような文化的反義語を実際に意識しているかを調査し、その結果を分析してまとめた。新たな発見としては、反義語ペアの選択に、回答者の属性に起因するバイアス傾向があることが判明したことが挙げられる。 |
学術論文(単著) | 2023年3月 | 否定表現の談話分析ー英語の歌詞をデータとしてー | 拓殖大学 語学研究148 | 189-222 |
英語の歌詞をデータとして、談話分析の手法を用いて、使用されている否定表現の談話上での機能を多角的な視点から調査した。日本語の歌詞を分析した山田(2013)と対をなす論考である。 |
学術論文(単著) | 2024年3月 | 英語歌詞の中の否定表現―非標準変種の二重否定とAin’t ― | 拓殖大学 語学研究150 | 131-158 |
英語歌詞中の非標準変種(二重否定とain’t)の使用を、社会言語学と談話分析の視点から分析した。その結果、それらの使用には、歌のメッセージを強化する機能があり、歌い手の主張や窮状の描写を強化することが分かった。 |
その他(単著) | 2008年3月 | 書評:H.G.Widdowson (2007) Discourse Analysis | 拓殖大学語学研究117 | 81-88 |
談話分析を概観する専門書として、非常にコンパクトだが優れた内容を持つと思われるWiddowsonの書籍を同様の他書と比較しつつ、批評した。 |