西田 誠幸 [ NISHITA Seikoh ]
大学院所属研究科 工学研究科 情報・デザイン工学専攻 職名 教授
担当科目




学 歴
年月 学歴 学位
論文
1992年4月大阪大学大学院 基礎工学研究科 前期課程 入学 
 
1994年3月大阪大学大学院 基礎工学研究科 前期課程 修了 修士(工学) 
 
1994年4月大阪大学大学院 基礎工学研究科 後期課程 入学 
 
1999年3月大阪大学大学院 基礎工学研究科 後期課程 修了 博士(工学) 
 

職 歴
年月 職歴
1999年4月拓殖大学 工学部 助手 採用
2004年4月拓殖大学 工学部 専任講師
2007年4月拓殖大学 工学部 助教
2008年4月拓殖大学 工学部 准教授
2017年4月拓殖大学 工学部 教授 現在に至る

研究業績
研究分野活動
研究分野:「プログラム解析の応用とセキュアコーディング支援」
 プログラムはコンピュータの処理の記述で、コンピュータ上で動作する全てのソフトウェアは、コンピュータ内部で様々な形式のプログラムとして記録されている。これらプログラムを対象とした解析技術の、さまざまな用途への応用方法を研究している。最近は、プログラム解析技術を利用して、セキュアコーディングに基づく開発支援環境や学習支援をテーマとした研究を行っている。
研究課題
 Webアプリケーションの脆弱性の原因となるプログラムのバグを、静的解析技術を応用して見つけ出す方法について研究を行っている。2012年には入力バリデーションを伴うWebプログラムの脆弱性検査の精度を改善する方法を定式化し、この研究を発表した。
 また、Webアプリケーションの脆弱性の1つに文字コードの変換を原因とする脆弱性がある。この脆弱性を検出するため、有限状態オートマトンを利用する方法を研究している。
研究助成等
年月 区分 課題番号・名称・題目・機関名等
1999年4月学内理工学総合研究所個人研究「関数プログラムの静的コスト評価法の考案」
2004年4月学内理工学総合研究所個人研究「関連付けに基づく情報工学教育を支援するCPUシミュレータの作成」
資格・特許等
年月 名称
   

著書・学術論文等
種類 発行又は発表の年月 著書、学術論文、作品等の名称 発行又は発表雑誌等又は発表学会等の名称 該当頁
概要
学術論文(単著)2004年6月Mkit Simulator for Introduction of Computer Architecture (Poster presentation)Proc. of Workshop on Computer Architecture Education 2004105-111
 
学術論文(単著)2013年6月More Precise Analysis of Dynamically Generated String Expression in Web Applications with Input ValidationIEICE TRANSACTION on Information and Systems, Vol.E96-D,No.61278-1285
前項の方法をさらに改良した。先行研究の方法ではプログラムに直接注釈を挿入する方法を提案していたが、プログラムそのものではなくの制御フローに注釈を挿入する方法を採ることで、より多くのプログラムの脆弱性検査を改善できるようになった。また、型変換を考慮した定式化を行うことで、等価判定など型変換を伴う入力値チェックをするプログラムに対しても脆弱性検査を正しく行えるようになった。さらに先行研究では評価実験に使用した現実のWebアプリケーションの個数は3であったが、この研究では18に増やし、評価実験による拡張法の有用性の主張を強化した。
学術論文(単著)2023年2月String Figure Simulation with Multiresolution Wire Model.International Conference on 12th International Conference on Software and Computer Applications 
Abstract: String figure is a traditional game with a loop of string played by
hooking and/or unhooking strands of the loop from fingers to produce patterns
representing certain objects. The patterns of the string figure change dynamically
by the string manipulations by fingers. A computer-based method based on knot
theory has been proposed to make the string figure patterns. This method
represents a string in the string figure as an extended knot diagram, and
generates string figure patterns by monotonically decreasing the number of
crossing points. However, there are string figures where this method does not
make the patterns correctly. In contrast, this paper proposes a method using
physical simulation from the viewpoint that the string figure patterns are
determined according to the tension and frictional force applied to the string. To
evaluate the proposed method, we conducted two types of experiments. In the
first experiments, we showed that physical simulations using an adaptive
multi-resolution wire model have sufficient capability to compute the string figure
patterns. In the second, we conducted experiments to make patterns for instances
of the string figure. The experimental results indicate that the proposed method
can correctly make the string figure patterns in most cases. We also found that
the proposed method can make some of the string figure patterns that cannot be
generated by conventional methods
学術論文(共著)1996年11月モナドを用いた関数型プログラムのコスト評価手法電子情報通信学会936-945
プログラム導出のための関数型プログラミング言語において,プログラムのコストを評価する手法を提案した.これは,導出されるプログラムの有用性を示し,また導出の方針を与えることを目的としたものある.この手法は,モナドを用いた計算表現を応用したものであり,プログラムの意味論,コストの種類,プログラムを実行するアーキテクチャの3つを形式的に与えると,これらによって決定されるコストを算出する.
学術論文(共著)2004年1月Hardware Tool for Supporting Basic Computer Architecture TeachingHawaii International Conference on Computer Science 
 
学術論文(共著)2004年3月CPUの構成と動作の学習環境の開発拓殖大学理工学研究報告61-68
 
学術論文(共著)2005年3月回路設計ツールを用いた論理設計の学習用CPUシミュレータの開発拓殖大学理工学研究報告61-66
 
学術論文(共著)2006年11月Inference Scheme for Order-SortedLogic Using Noun Phrases with Variables as SortsMexican International Conference on Artificial Intelligence49-58
自然言語処理系のうち、既存の辞書やツールを利用した自然言語文からの自動変換を意識した知識表現がある。このうち、名詞句などの複文からなる構造化された知識表現を扱うため、Beierleらが提案した順序ソート論理の一拡張とその推論規則を提案した。推論規則はBeierle が示した単一化アルゴリズムに新たな規則を導入したものである。この論理と推論規則により、従来よりも幅広い自然言語文の知識表現を得て、それらの間の推論が可能であることを示した。
学術論文(共著)2009年7月G-cope: A GUI Builder for Constraint Programming Environment (Poster Presentation)13th International Conference on Human-Computer Interaction 
制約プログラミングはスケジューリング問題や計画問題などに効果のあるプログラミングパラダイムとして知られる。この研究では、制約プログラミングの教育支援を目指した教材 G-cope を開発した。GUIを用いた制約の簡易入力機能と、入力された制約に基づく制約プログラムの自動生成機能に特徴がある。学習者が自動生成された制約プログラムと自らが入力した制約とを対比することで、制約プログラミングの効果的な学習を促すことを狙う。G-cope を用いた評価実験を行ったところ、制約プログラミングの学習に優位な効果があることが分かった。
学術論文(共著)2010年3月条件式の解析による SQL インジェクション脆弱性検査法の精度改善第12回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ論文集 (PPL2010)146-160
Webアプリケーションのソースプログラムを対象として、文字列解析を用いてSQLインジェクション脆弱性を検査する手法が提案されている。この検査法はプログラム解析の一手法である文字列解析と呼ばれるアルゴリズムを基盤としている。この拡張は入力値チェック(input validation)により脆弱性を対策するプログラムの検査結果として偽陽性を出力する問題があった。この問題を解決する脆弱性検査の一拡張を提案した。また評価実験を通じてこの拡張により現実のWebアプリケーションの脆弱性検査の高精度化が可能であることを示した。
学術論文(共著)2015年5月Extracting Relationship of Meeting Minutes Generated by Speech Recognition System Using Collective Entity ResolutionICT-ISPC2015 
 
学術論文(共著)2016年3月Extracting Relationship of Meeting Minutes Generated by Speech Recognition SystemLecture Notes in Engineering and Computer Science:  Proceedings of The International MultiConference of Engineers and Computer Scientists 2016269-273
音声認識を用いた議事録作成システムでおこした複数の議事録の間の類似度を測定する方法を論じている.音声の誤認識による間違った語句が議事録に含まれることを想定して,Entity Resolutionによる語句の同定を行う点に特長がある.本手法を用いた/用いないプロトタイプと,音声認識によるエラー語句を含む文書20個,手入力による正確な文書3個を用意して実験的評価を行って,本手法を用いたプロトタイプが文書館の類似度を比較的正確に求められることを明らかにした.
学術論文(共著)2016年9月Extracting Relationship of Meeting Minutes Generated by Speech Recognition System using Entity Resolution, Vol.43, No.3IAENG International Journal of Computer Science, Vol.43, No.3284--289
音声認識を用いた議事録作成システムでおこした複数の議事録の間の類似度を測定する方法を論じている.エラー語句を含む議事録感の類似度産出のためのプロトタイプを作成し,このプロトタイプに対する評価実験結果を整理し,本手法の有用性をより正確に示した.議事録の類似度算出のために用意した4種類のプロトタイプのうち,ストップワード除去にtf-idf, 類似度算出法にCos類似度を用いたプロトタイプが,エラー語句を含む文書間の類似度を比較的正確に求められることを明らかにした.
学術論文(共著)2019年3月Correlating Program Code to Output for Supporting Program UnderstandingInternational Multi-conference of Engineers and Computer Scientists 2019180--183
プログラミング初学者によるプログラム理解支援のために,プログラムのコードとその実行結果の出力とを対応付ける手法を提案した.また,この手法を利用して,プログラムコードの一部とこのプログラムコードの実行時出力とを対応づけて強調表示するGUIツールを示した.タートルグラフィックス言語について同手法によるツールを開発し,コードと図の対応関係を問う問題を出題する評価実験を行ったところ,実験協力者のうちツール利用者は非利用者に比べて,問題がより簡単であると感じる傾向があることが明らかになった.
学術論文(共著)2023年8月総和・最大値を計算するプログラム作成問題の足場かけとし
てのParsonsパズル問題の作成と評価
情報教育シンポジウム Summer Symposium in Shinjuku 2023133--140
総和や最大値を計算するプログラムに現れる変数を学ぶ機会を与えることを意図してパズル問題を作成し,情報系の大学生向けのプログラミング演習科目で出題した.演習中に収集した学習ログから,パズル問題とプログラム作成問題の解答に要した作業時間を算出し分析したところ,作成したパズル問題が他の難易度が高い問題に比べて作業時間が長くなるという証拠は得られないものの,中程度の作業時間がかかることがわかった.また,パズル問題出題後に総和,最大値を計算するプログラム作成問題 3 問のうちの 2 問について,解答に要した作業時間がパズル問題を出題しなかった過去の年度の同一問題の作業時間に比べ,短縮したことがわかった.このことは,事前に課題として与えたパズル問題が総和,最大値を計算する問題の解答に効果があったことを示唆している.

学外活動業績
本学以外の機関(公的機関・民間団体等)を通しての活動
2013年2月~2015年10月日本技術士会 技術士第一次試験基礎科目 作問委員
2018年4月~  国分寺市情報公開・個人情報保護審議会委員
学会・学術団体等の活動
期間 区分 学会・団体名、役職名等
1998年5月~  受賞電子情報通信学会 論文賞受賞
2016年3月~  受賞Best Paper Award of The 2016 IAENG International Conference on Data Mining and Applications

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